文殊師利大乗仏教会
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『水の教え』を読む
グンタンリンポチェ
2020.09.24
機密保持と暗号化は、すべての人の安心と安全を保証するためのものである
持金剛によって善く説かれた 秘密真言の力は不可思議である ガンガーと呼ぶだけでも 神の河を引き寄せられる 129 果金剛乗は秘密真言乗とも呼ばれ、この実践とは無関係な者には決して開示することない機密事項を秘匿した状態を保持しながら、通常私たちの精神に現れてくる現象とその影響による […]
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『水の教え』を読む
グンタンリンポチェ
2020.09.22
彼岸色の夕暮れに、航海への旅支度を思う
因たる乗の道程は長くとも 秘密真言の方便で速く行く 平地で動かし難い大船も 海に入れば遠くへ行ける 128 本日はちょうど秋分で御彼岸である。本日の夕陽は天空を赤く染め、雲間に隠れるように真西へと沈んでいく。この太陽は決して明日昇ってこないわけではない。 菩提心を起こした後、六波 […]
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『水の教え』を読む
グンタンリンポチェ
2020.09.19
ちゃんとした立派な大人になるために
自分の心を変革する菩薩は 四摂事によって所化を育てていく 海を訪れたことがある船頭は 他人を連れて財宝へと導いていく 127 一切衆生を利益するために仏位を目指す菩薩たちは、菩提心を起こした時点から「如来の御子息」と呼ばれ、六波羅蜜を通じて、自らの心を変容させていくが、すぐに六波 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.17
川の畔を散策し、海へと思いを巡らせる
釈尊が説かれたすべては 空と縁起 ここへ向かう 地上の川のそのすべては 大海へと流れ込んでいく 126 仏教の根本思想は、縁起と空にあり、空や無我とは我々が無始以来「私」と思うこの我見が思い込んでいるその対象が存在しない、という無我を主張しているものである。仏教とほかの宗教との最 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.15
どんな大きな河も小さな水流が集まったものである
仮設の基体たる蘊等の集合を 私だと思い込み迷乱している 大河は元から分かれて見えるが 本来小さな支流の集積なのである 124 空性それ自体を理解すること極めて困難であるが、空性において否定されるべき否定対象を確認することはできるし、それがない状態である空性を想像することはできる。 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.14
巨大な迷路の街から抜け出すため
甚深の実義を分析するために はじめに否定対象を確定する必要がある 海へ行って宝石を採取しようとする時に どんな危険があるかを知るのは大切である 123 いつの間にか巨大な迷路の街に迷い込んでいる。その街にいると最初は楽しい芝居が催されていた。美しい衣装を着た演者たちは様々な踊りを […]
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『水の教え』を読む
2020.09.11
龍樹が開いた甚深なる思想とは、底知れない海のようなものである
龍樹の広大な智慧の大海は 実在論者の慢心を奪うだろう 深淵にして底知れない海が 童子たちを慄かせるように 122 龍樹(ナーガールジュナ)は、般若経を龍宮から再び地上に招来し、般若経が直接表現する甚深空の意味を明らかにし、『根本中論』などの著作を表し大乗仏教をこの地上に興隆させた […]
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『水の教え』を読む
2020.09.10
文殊菩薩の本体、智慧とは何か
すべてのものは空であると観て 輪廻の悲痛のすべてを取り除く すべての海水をアガスティアは 一気に呑み干し甘露へと変える 121 一般的に智慧とは、考察している対象の本質を正しく弁別し、行うべきことと廃止するべきことを正しく弁別できる理解する知のことであるが、ここでの六波羅蜜の最後 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.09
澄んだ水にすべての影像は現れる
惛沈と掉挙との瑕疵のない禅定が 明晰な時に一切の功徳が示現する 瑠璃の鏡を綺麗に磨かれたように 澄んだ水にすべての影像は現れる 120 禅定とは、善なる意思が、ある対象に集中し継続的に留まっている状態のことである。これには世間の禅定・出世間の禅定という二種類、あるいは止・観・止観 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.08
利他の努力を継続できる意思の力
常に敬い精進を続けるのなら 実現できない仕事など何も無い 水滴がいつも落ちていることで 岩山ですら貫通するのを見るがよい 119 精進とは、単に何かに努めて努力することではなく、他者に利益をもたらす善を実現することを歓びとし、その実現のために励もうとする意思のことである。 しかる […]
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『水の教え』を読む
2020.09.07
憎悪の炎を燃やすのか、忍辱の光を発するのか
善資のすべてを焼き尽くす 瞋恚の敵を忍辱は制圧する すべてを呑み込み燃え盛る 焔を消し去る対治は水である 118 忍辱とは、他者の業による被害や自己の業に由来する苦痛に、心が決して翻弄されることのない、安定した精神状態を保てることであり、それには法に対する信解が維持できていること […]
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『水の教え』を読む
2020.09.05
完全なる非暴力主義を貫かんとすること
清浄なる戒により 堕罪のすべての垢を取り除く ケータカの実の粉末により 汚れた水を浄化するのである 117 戒とは、他者に対して危害を与えたり、その可能性があることから、自らの意思を背けそれを断じたいという意思のことである。この中心となるものが、自分はそれを断じたいと宣言して受戒 […]
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『水の教え』を読む
2020.09.04
布施波羅蜜の不可思議功徳
勝子が自らの所有物のそのすべてと その果実を与えたい この布施は最勝である 雨は豊かな養分で一切の作物を育てる しかし見返りや期待をすることもない 116 布施とは、自己の所有権を放棄し、他者へと贈与したい、という意思そのものであり、それを志向する行動や言動をしている際の意識もま […]
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『水の教え』を読む
2020.09.03
夢を追いかけて、橋の上から流れを思う
勝子の行は無限にあるけれど 六波羅蜜へと集約されていく 山と渓谷を巡って流れてきた すべての水は橋の下を通っている 115 一切衆生を対象として、彼らをすべての苦しみから救済したい、という意思たる大悲心が生じた後、そのために自分が積極的に寄与しなければならないという増上意楽が心に […]
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『水の教え』を読む
2020.09.02
黄金を求めて彷徨う者、黄金の輝きを放つ者
菩提心に裏付けされた善業は 尽きることなく菩提の因となる 閻浮樹の実が無熱悩池へ落ち 純金の源と変わっていくように 114 慈悲とは、他の衆生を対象とした楽を享受したらよいと願う意思と他の衆生を対象とした苦から逃れたらよいと願う意思とのの二つの感情を表している。 この二つの感情は […]
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『水の教え』を読む
2020.09.01
水面の月、三縁の大悲心
水面にあり 揺れ動く 真実ではない こんな三つの性にある水面の月のように 衆生に対しては三縁の悲心により 大乗道の生命を根付かせるのである 113 水面の月は、水面という不安定な場所に現れているものであり、それは常に揺れ動き消えてしまう可能性に晒されており、透き通った水に反射して […]
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『水の教え』を読む
2020.08.30
燃え盛る孤独島から、どう脱出しようとするのか
然れど老いた母たる有情たちを 見棄てて自利を求めるべきでない 海の孤島に友達や家族のすべてを 棄て去ることは船長の仕業ではない 112 この三界輪廻は、一切の希望もない純然たる苦の孤独島である。ここでは謂れもない苦難しかやってこないし、その苦難を解決しようとするあらゆる善なる努力 […]
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『水の教え』を読む
2020.08.28
自分が一生やると決めたことを、生命を賭けてでもやり遂げるということ
殊には自ら約束した戒律を 違反の匂いも染まらぬように 海は亡骸と親しまないように 常に監視して護持するのである 111 すべてのものを正しく分別し、無我の真実を理解するための慧学処、その智慧を得るために精神の明度を保ち集中状態を継続できる定学処、この二学処を起こすためには、まずは […]
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『水の教え』を読む
2020.08.25
美容に気遣って向かう新天地は永遠の美で満ちている
業と煩悩 この海獣が犇いてる 苦なる輪廻の海から逃れるため 三つの学処という大船を捉えて 解脱の新大陸へ向かってゆこう 110 無限の苦の源泉である輪廻の海から脱出するための道は、戒・定・慧の三学処を習得すること以外に他に術はない。私たちが輪廻に転生しているのは、業によって流転し […]
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『水の教え』を読む
2020.08.24
最早これ以上、こんな処に留まる価値など何もない
欲望というこの塩辛い水は どれだけ飲めど渇きを癒さない 海や川で凍えている雁のように この有を厭って脱出するべきである 109 チベットの湖や川や北の海で楽しく群れ優雅に遊んでいる雁たちも、冬になるとヒマラヤを超えて南下してインドへと飛びたっていかなくてはならない。どんなにその場 […]
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