「リンポチェ」や「活仏」と呼ばれる化身ラマ制度は、チベットの仏教文化で非常に重要なものです。どんなに有名なラマであれ、いったん三大学問僧院に入れば、きびしい修行で先代に恥じぬよう学問に励まなければなりません。
デプン・ゴマン学堂では30人以上の化身ラマたちが在籍しています。ゴマン学堂は転生者として認定された彼らに、一人前のラマとして成長するまで、チベット仏教の教理についての教育をしています。
化身ラマたちは、ゴマン学堂に入れば一般の学生と同じように、仏典講読の授業に出て、毎日の問答法座にも出席し、試験を受けなければ、「ゲシェー」になることはできません。畑仕事や店番や食事当番などの学堂の雑務は免除されますが、勉強をすることに関しては、まったく特別視されることはありません。
デプン・ゴマン学堂に在籍する大ラマの転生者たち
クンデリン・リンポチェ13世テンジン・チューキ・ゲルツェン
ジェ・ツォンカパの直弟子で、ケードゥプジェの弟である、バソ・チューキ・ゲルツェン(1402-1473)を初代とする、ゲルク派の大ラマ、タツァク・ジェドゥンの転生者、テンジン・チューキ・ゲルツェン。1983年にラサに生まれる。1993年ダライ・ラマより先代の転生者として認定される。歴代ゴマン学堂で修行をする伝統に則り、現在、ヨンジン・ゲシェー・ロサン・ツルティム師を家庭教師として、修業中。クンデリンはチベットの王を何度も務めたこともあり、極めて重要なラマである。
チャンキャ・リンポチェ8世テンジン・ドンユー・イシー・ギャンツォ
1980年アムド地方ツォンカの生まれ。幼少の時にゴンルン寺にて出家し、1998年インドに亡命し、ゴマン学堂サムロ学寮に入る。1998年にダライ・ラマ法王よりチャンキャ・リンポチェの転生者として認定される。現在ルンブムヨンジン・リンポチェ・ロサン・イシー・テンパ・ゲルツェン師とチャデル・ジクメ・ギャッツォ師に師事して、学問に励んでいる。
その他のラマたち
その他にも30人以上の化身ラマたちが在籍しています。ゴマン学堂は転生者として認定された彼らに、一人前のラマとして成長するまで、チベット仏教の教理についての教育をしています。