2012.10.19

「真実の炎リレー」広島アピール

FOTHiroshimaAppeal_06-1

昨年来相次ぐチベット本土での焼身自殺による抗議活動を憂慮し、チベット亡命政権より下記のキャンペーン「真実の炎リレー」への協力要請がございました。

これはチベットの基本的人権が尊重されるべきであるという過去になされた国連決議を再度見直しチベット問題について国連で正式に真摯な議論と調査を行うべく要請するものです。弊会も、この過去の決議をすべての国際社会が再度その重要性を再認識することは世界平和の構築のために極めて重要であると考え、チベットの平和と未来のためにこの署名運動に全面協力することとなり、10月13日に原爆ドーム前にて広島からのアピールの実行委員会に参加して以下の通りの訴えを行いましたのでご報告申し上げます。

なお、署名キャンペーンにつきましては、引き続きダライ・ラマ法王日本代表部事務所の以下のサイトからオンラインで署名できますので、みなさまのご署名をよろしくお願い申し上げます。

http://www.tibethouse.jp/fot/index.html


「真実の炎リレー」広島アピール

チベットの人たちが、いま燃えています。

彼らは「ダライ・ラマ法王の帰国」と「チベット人の自由」を叫んでいます。
「ダライ・ラマ法王がチベットにいること」、それはチベット人にとって絶対に必要なことです。
「自由」、それはどんな人でも生まれたその瞬間からもとめるものです。

彼らは富士山くらいの高さのチベット高原で自らガソリンをかぶって世界に悲鳴をあげています。
平和を実現するために、決して誰も傷つけたくないという思いから焼身自殺をしています。

過去にチベットにおける人権蹂躙や弾圧は不当であると国連で決議しました。
それからもう60年以上経ったいまもなおその状況は変わっていません。
放ったらかされてもう60年以上も立ちます。その間に沢山の人が死にました。

私たちの国際社会は何のためにあるのでしょうか。
誰かの利益だけを実現したりするためだけにあるのでしょうか。
お金のために間違ったことを見てみぬふりして、特定のグループが懐を肥やすためにあるのでしょうか。
社会は人のためにあるべきで、より多くの人が幸せを感じるためのものです。
だから社会はもっとよいもので、そして人にもっとやさしくなくてはいけません。

ここで私たちが耳を澄ませば聴こえてくる声、それは一瞬にして燃えて跡形もなくなった無言の声です。
「私たちは燃料ではありません。国家でもありません。
私たちはひとりひとり人間です。ひとりひとり名前もあります。本当は死にたくありません。」

チベットにはいま、問題があります。
それは未来のある若者たちが燃えている、というこの恐ろしい単純な事実です。

誰も炎で焼け死にたい人なんていません。それはここでもそうでしたし、チベットでも同じです。
しかし自ら死ぬという選択をしたチベットの若者たちがいます。
そこには「このままでは生きられない」という理由があります。

私たちには焼身抗議をしたこのチベットの若者たちの最期の悲痛が聴こえます。

チベットには「問題」があります。だから「若者たちが燃えている」のです。
単純ですが深刻な問題です。そしてこれはこの地球のすべての人の未来のために解決すべきことです。

だから私たちは今日ここに宣言します。
国連でもういちどチベットの問題をみんなできちんと話し合うべきです。

この地上に人命の炎ではなく、正義と平和の炎を。

2012年10月13日 広島市 原爆ドーム前
チベット亡命政府議会「真実の炎リレー」広島アピール参加者一同


Flame of Truth Relay Hiroshima AppealTibetans are now burning themselves with their last protest of return of Dalai Lama to Tibet and freedom for Tibetans.

It is essential for Tibetan people to get back the presence of Dalai Lama in Tibet and freedom as human beings. From Tibetan plateau, they are now screaming with protest of two essential demands by burning their lives and futures. By self-immolations they wish to build a peaceful better world without harming anybody else.

More than sixty years before, the United Nations passed several resolutions which describe the violations and suppressions of human rights of the Tibetan people, injustice and unfair situations of Tibet. But these sixty years we have never seen any positive changes for Tibetan people but we only have seen dead bodies of Tibetan peoples.

Considering the very purpose for the existence of international community, our society is not for some groups’ profit and not for someone’s prosperity under injustice and unfairness. It should exist only for our welfare and happiness so that it should be better and warmer enough to make people feel happiness on this planet.

Here, in front of Atomic Dome Hiroshima, we can now listen the silent human voice that says: “We were not fuels. Nor countable casualties of war we are. We were all human and having own names and lives. If we could, we wanted to survive and live our own precious lives without dying meaninglessly.”

Today we all turn our ears to the last silent voices of Tibetan people who have immolated themselves. We can hear there exist problems in Tibet. It is a simple but horrible problem that young Tibetan is choosing to die by self-immolation without counting own future. But we can also know that nobody wants to die meaninglessly by fire as the case of Hiroshima, and it must be the same in Tibetan plateau.

If there is no problem in Tibet, no young human beings ever immolate themselves by gasoline. The truth is that there exists a simple serious problem in Tibet, and we human beings, members of international community, should solve this serious problem to build better society on this earth where we can live better lives.

Today we, citizens of Untied Nations, do appeal that:

Tibetan issues should be discussed in UN and we need fires not for death, but for truth and human justice and peace.

October 13 2012. At Hiroshima Atomic Bomb Dome.
All the participants of Flame of Truth Relay Hiroshima Appeal

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