2011.03.08

様々なお正月

つい先日はチベット暦のお正月でしたが、チベットでもアムド地域では太陰暦で正月を祝うため、中国や韓国と同じく2月3日が元旦でした。しかし、今年は少し様相が違い、アムド地域でもやはり中央チベットと同じくチベット暦で正月を祝うべきだとして3月5日に正月を祝ったところもあったそうです。アムドのある人は、

「やはりチベットとを統一しないと。これからはアムドも変わりますよ」

と期待を込めて話しておられました。

しかし、ある日昼ご飯の野菜を刻んでいたアボさんに、アボさんの実家もチベット暦でお正月のお祝いするんですかと尋ねると、

「お祝いするのはしますが、小規模だと思います」

と返事が返ってきました。
アボさんの実家はお母さんと妹さんの二人暮らし。妹さんの子どもはいまは他県の中国の学校に通っておられ新学期が始まってたために、チベットの正月には故郷に帰省できないそうです。

「中国の正月の時期には帰省できましたから、その時子どもたちと一緒に一度正月を祝ったみたいです。だからチベットの正月は母と妹二人で静かに祝うと思います」

と、白菜を刻む手を少し休めて話してくれました。

一方で中国と同じ太陰暦からチベット暦へと正月を移行させようとしているアムド。その一方で、チベット暦から太陰暦に正月が変わろうとしている地域。これからチベットの正月はどうなってしまうのだろうかと、嬉しそうな顔で正月について話してくれたアムドの人のことを思い出しながら心配な気持ちになりました。


                      アムドのお正月飾り

明後日、3月10日には「PEACE TIBET 2011 from Hiroshima チベットの平和を祈るヒロシマの声」と題し、原爆ドーム前で決起集会が行われます。みなさん、是非一緒にチベットの、そしてチベットと同じく自由と人権を求めて戦っている人たちのために一緒に声をあげましょう。

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