2024.12.12

如意輪白多羅尊の伝法会が成満いたしました

2024年12月7日、日本別院では篤信の施主の発願により、如意輪白多羅尊の長寿灌頂が開壇され、午後からは成就法の伝授が開催され、無事に伝法会が成満いたしましたのでご報告申し上げます。

このたびは、当初既に長寿灌頂を授かったことのある方が、更なる修行のために、成就法を伝授していただきたいという清浄なる請願をたてられたため、成就法の伝授会が開催されることとなりましたが、伝授会の開催にあたり、これまで正式に長寿灌頂を授かったことがあるかどうか疑問のある方や授かっていないすべての方も参加できるようにしてほしいという別の施主の方もおられ、長寿灌頂を行なった上で、成就法の伝授をお授けさせていただく、という形となりました。

如意輪白多羅尊の灌頂では、本尊の身口意の功徳により不死の悉地をお授けするだけではなく、福寿酒・福寿丸といったものをもお授けし、受者のみなさまが福寿長命・智慧増大・福徳増大の功徳により、利他のために仏位を目指す菩薩として、今生で得ている有暇具足の所依をなるべく長く有効活用できるようにするための儀式が行われました。

また午後から行われました成就法は、現在デプン・ゴマン学堂で伝わる最も一般的な正式な次第である『自他饒益(にょうやく)法』をもとに長時間にわたって伝授を行いました。同テキストは弊会の創立者であるデプン・ゴマン学堂前管長ケンスル・リンポチェ・テンパ・ゲルツェン師が、占星術によると死期が近いとのことで、1999年に東洋文庫での研究職を辞して怖畏金剛尊の大親近行に入られるために、修法され開版されたものです。ケンスル・リンポチェはその後大親近行を無事に成満され、2012年まで弊会の指導者としてダライ・ラマ法王猊下の招聘事業や弥勒仏の建立、日本初の正式なチベット僧院の開創といった活動をしていただけました。

なお次第の訂正ならびに印の結び方、成就法の実際の修法の参考例として、ゴペル・リンポチェが来週帰国される前に動画などにてまとめて下さることとなりましたので、撮影・編集などの作業が完了し次第、またみなさまにお知らせさせていただきたく存じます。

このたびに県外・国外からも受者の方々に参加していただき、盛会のうちに伝授会が成満いたしました。みなさまにはご多用中のなか参結していただきまして、誠にありがとうございます。受者のみなさまのこれからの一層の福寿長命・智慧増大・福徳増大をお祈り申し上げますとともに、さらなるご多幸をお祈り申し上げます。

真光院本尊三鬼大権現の御前にて開壇しました。(経本は『菩提道次第広論』)
ダライ・ラマ法王猊下に加持していただいた如意輪白多羅尊
前日の夜、ザンスカールから持ってこられたツァンパをねって供物をつくるゲンギャウ師
ザンスカールの新しいはったい粉(ツァンパ)は日本のはったい粉と違って形がつくりやすいとのことです
お供えの花にはチャンパカーの花をインドからゲンギャウ師がもってきてくださいました
灌頂で使う本尊の写真はゴペル・リンポチェのお師匠であり、ゲンギャウ師の同級生であるギュメ学堂前経頭師クンデリン・ヨンジン・ゲン・ロサン・ツルティム師のご請来の写真です。
本尊の上にはゲンギャウ師手作りの天蓋が荘厳されています
如意輪白多羅尊に捧げる供物はすべてバターで白く塗られています
福寿丸
早朝よりゴペル・リンポチェは伝法会のために成就法を修法され、道場や供物やトルマや福寿丸などすべてを如意輪白多羅尊の伝法のために成就されました
リンポチェが成就している間ににこやかに見守っておられるゲンギャウ師
如意輪白多羅尊の伝授にあたり退魔法を修法して邪魔が入らないようにしています
如意輪白多羅尊の身口意の許可を授けられるゴペル・リンポチェ


RELATED POSTS