現在デプン・ゴマン学堂では、10月8日よりガンデン座主第104世ジェツン・ロサン・テンジン猊下をお迎えし、昨年に続き、ゲルク派の根本聖典であるジェ・ツォンカパの『菩薩正道』『菩提道次第広論四註』ならびに『四註』の20日間の講伝会を開催しております。
昨日2024年10月17日には、アメリカ合衆国議会からダライ・ラマ法王猊下への名誉黄金勲章の2007年の叙勲記念日にあたり、昨日20年以上もの本学堂の公式な「仏典講伝師」(ペティ・ゲゲン)として活躍されている、8名の大善知識に対し、このたび本学堂ならびに本学堂諸坊の共同名義にて、「大阿闍梨」(ロッポン・チェンモ)の称号を授与させていただくこととなりました。僧衆一同の臨席のもと、ガンデン座主猊下から直々に授与証、カター、謝礼、ならびにネパールの仏師作の福寿長命形のジェ・ツォンカパ尊像を奉献させていただきました。
8名の大善知識には、デプン大僧院前座主・デプン・ゴマン学堂第76代管長シュンパ・ケンスル・リンポチェ・ロサン・テンパ猊下を含み、シュンパ・ケンスル・リンポチェは1959年にチベットからインドへと亡命なされ以来、デプン大僧院をバクサードールにて再開されて以来、デプン・ゴマン学堂の難民居留区での復興にご尽力されてこられただけではなく、1974年に教授に選出されて以来、今日にいたるまで50年以上もの長きにわたり、後進の僧侶たちの指導のために、仏典講読の教授として活躍されて来られました。
本学堂の公式な「仏典講伝師」(ペティ・ゲゲン)の方々は、さまざまな僧院・教育機関・団体などから常時、管長や講師として招聘したいという要請があるにも関わらず、それらの殆どをお断りいただき、本学堂に常住していただき、解脱を求める後進の指導を行なっていただいております。こうした大善知識の諸師のおかげで様々な逆境を乗り越えて、現在も宗祖ジェ・ツォンカパ以来の伝統を継承し続けることができております。