本日2024年3月21日、日本密教の祖・弘法大師が御入定なされた日であるデプン・ゴマン学堂日本別院を併設させていただいております真光院(広島市西区)では、住職吉田大裕師(大聖院)、小西崚弘師(大聖院)を御導師にお迎えし、正御影供が行われました。3月19日に日本にお戻りになられたゴペル・リンポチェもご出仕なされ、護摩供養および御祈祷が厳かに行われる中、ゴペル・リンポチェも『華厳経所収・普賢行願讃』『佛説三十五佛名禮懺文』『兜率百尊』『師供儀軌』などを静かにお勤めになられました。
法要の終わりには住職吉田大裕師からはインドで釈尊が説かれた仏教、そのなかでも密教の教えはインドからチベットや日本に伝わり、その教えがいまも様々な人々の心の支えとして継続していること、そのなかで大聖院ならびに真光院ではチベットの密教との特別なご縁をいただいていること、そして密教の教えのなかでも非常に大切な考え方のひとつとして、私たちの体のひとつひとつの細胞から身の回りにあるすべてのものまで如来さまたちが私たちに与えてくださったものである、と意識することにより、いまの私たちが生きていることに無限の価値があることなどがとても大切な考え方である、ということなどのご法話をいただけました。
ダライ・ラマ法王猊下が2006年に弘法大師空海が日本に密教を伝えて1200年目の記念に、法王猊下ご自身のご提案のもと、弘法大師空海がお持ち帰りになられた両部曼荼羅の伝法灌頂を日本ではじめて授けていただき、その後も弊会ならびに大聖院では毎月8日を弥勒功徳日と定めて、弥勒五法のひとつである『現観荘厳論』を読誦する法要を大聖院弥勒堂にて継続的に行いつづけています。
また釈尊が密教を説かれた場所であるシュリー・ダーニヤカタカをチベット語に翻訳すると「パルデン・デプン」といい弊会の本山であるゲルク派総本山デプン大僧院は、この名称に因んで名付けられたものであるだけではなく、真言宗の宗祖弘法大師もゲルク派の宗祖ジェ・ツォンカパ大師も両方とも現在は弥勒菩薩のおられる兜率浄土におられ日々私たちを導いてくださっていると言われており、非常にご縁の深い関係にあります。