2023年度のデプン・ゴマン学堂の年度末試験のうち教義問答の試験が昨日10月22日無事に成満いたしました。
最終日には、管長猊下から学僧たちに対して、聖典の引用と論理との両方をどのように展開すべきなのか。問答における考えの表現の仕方、常日頃学僧はどのように教理を学んでいくべきか、また同時に戒律に則った行動や言動、法衣の着衣法などといったことにいたるまでの身に付けるべき所業と禁じて断じていくべき所業についてのご法話がありました。
また同時に僧院の規律長であり維那(ゲクー)からも、学僧たちの夜会の問答法苑では夜遅くまで、問答法苑に留まり教理の修学に研鑽してきた伝統があること、定められている問答法苑の時間が過ぎて各自散会してよい時間になっても、自坊にすぐに帰るのではなく、自主的に聖教と正理による教義問答を続けていくことの大切さを再認識し、学僧たちも常にそのように努めることを随喜し、それを実践していくべきであるという問答に関する教示が行われました。
寺務局から今回の学年末試験のために尽力してくださった、管長猊下・維摩・経頭の学堂の三役の方々をはじめとし、試験官を務めてくださった関係の役僧のみなさまに感謝の言葉を述べ、カターとミネラルウォーターを心ばかりの御礼として配布させていだきました。
また教義問答の試験監督官からは、問答の際にやってはいけないこと、またそれを通じて学んでいかなくてはならないことが一体何のか、ということについて説明があり、問答の試験の後に行われる筆記試験についての実施方法や注意事項などが説明されたました。
現在、デプン・ゴマン学堂では、チベット仏教の伝統の保存のために重要な次世代の化身ラマを育成しているだだけではなく、ひろくチベット難民、モンゴル、ロシア国籍の僧侶たちをも分け隔てなく受け入れて約17年間の伝統教育プログラムと、その前段階としての約8年間の基礎教育プログラムを提供しており、2000名以上の僧侶が在籍し、ナーランダー僧院の仏教の伝統を継承しております。