チベット暦8月3日(2023年9月18日)よりデプン・ゴマン学堂の八大法会のうちの「秋大法会期」(トンチュー・チェンモ)に入りチベット暦9月3日(2023年10月17日)までの30日間は、午前9時より11時までの朝会と、午後7時より11時まで開催される夕会の二会よりなる問答法苑が開催されています。
そのうち8月9日(本年は9日が欠日のため10日・2023年9月24日)には、毎年恒例の中観発心大祭(དབུ་མའི་སེམས་བསྐྱེད་དུས་བཟང་)が行われました。朝会では通常の大祭と同じ法様が行われ、昼会では『入中論』『現観荘厳論』の二大聖典を通常よりも時間をかけてじっくりと勤行されました。
この中観発心大祭では、中観学級初級・中観学級上級の二つの学級による問答の対抗法戦が行われ、まずは初級クラスの学僧は、上級クラスに問答を投げかけ、その後交互に対論者と立論者を交替しながら対抗法戦が進んでゆき、夜会では『入中論』の冒頭の「中観に如何に入るのか」ということを論題として議論が行われていきました。
「秋大法会期」(トンチュー・チェンモ)の期間には、来週は大黒天十萬供が行われるほか、チベット暦8月29日(2023年10月13日)には中観帰謬還元の夜会の問答法苑が深夜まで行われる予定となっております。『入中論』『現観荘厳論』の二大聖典は、般若経の注釈である『現観荘厳論』と大乗仏教の根本思想である縁起と空の思想を紹介しているチャンドラキールティの『入中論』との二つは、デプン・ゴマン学堂は、必ず一度は暗唱していなければならない根本聖典となっています。