2023.07.17

2023年7月21日(金) 水卯歳 初転法輪大祭のご案内

蓮の葉を手にもたれ説法をなされる釈迦牟尼如来

初転法輪祭とは釈尊がはじめて説法を行なった日でチベット暦で6月4日にあたります。釈尊はブッダガヤで4月15日にさとりを開かれ、その後7週間沈黙を保ち、説法を行なわなかったといわれていますが、6月4日、ヴァーラナーシーの鹿野苑で初めて説法を行われました。これを「初転法輪」といいます。

釈尊は、36歳の4月15日に成道の相を示され、最初の49日間は説法をなされるおつもりはありませんでした。しかしながら梵天がこの釈尊の心境を聞きつけて、このまま法輪を転じられないならば、衆生は堕落しきってこのまま世界は滅亡してしまうので、釈尊には何とか法輪を転じてもらわなければならない、と思い、梵天や帝釈天がしきりにお願いをしましたが、沈黙を保たれたままなかなか説法をされようとされませんでしたが、最終的には、「衆生のなかには聞く耳ももち、信仰心も篤く、暴力を好まず、宗教に熱心である。彼らのためにこの不死の甘露の法門を開きましょう」と遂に法輪を転じられることを承諾なさり、ブッダガヤの菩提道場からヴァーラーナシーへと向かい、ガンジス河の岸辺まで辿りつかれ、釈尊と最初に修行を共にした五人の従者のために6月4日の吉日に初転法輪である四諦法輪が転じはじめられました。五人の従者たちは阿羅漢果を得て、八万の神々たちは真実を直観し、この大地は六種類に揺れ動き、18の吉祥なる兆しが現れ、それに呼応するように、百千万の仏国土にて釈尊は同時に様々な場所で法輪が転じられました。そのことで多くの衆生たちが阿羅漢果を一度に得て、舎利弗尊者や目連尊者などもこの法座へと加わり阿羅漢果を得ていきました。(詳しくはこちらの記事をご参照ください

その後釈尊は、八万四千の法蘊と三万三千の怛特羅を説かれて、無数無辺の衆生たちを教化なさり、彼らを輪廻からの解脱へと導いていかれました。「初転法輪祭」はこの釈尊の最初の説法の法恩を追憶し、すべての仏教徒が釈尊を追念する特別な時となります。デプン・ゴマン学堂だけではなく、チベット仏教文化圏のそのすべてでこの日は釈尊の正法の功徳を追念し、善業をできるだけ積み、仏教徒としての決意を新たにする極めて重要な日となります。

デプン・ゴマン学堂では、この吉日に釈尊の法恩を追念し、如来に対する讃を僧侶全員で唱え無量の功徳を積集するための法要が行われます。日本のみなさまもこの日には、精進潔斎の上、釈尊の偉大なるご行状を追念し、「すべての生きとし生けるものを同じように慈しみ、彼らが幸せになり決して苦しまないようになりますように」とお祈りしてお過ごしになれることをお勧めします。またインターネット中継でダライ・ラマ法王猊下による説法会『勝子行三十七頌』・観自在菩薩灌頂会もございますので、そちらにもご参加なされることをお勧めいたします。

水卯歳転法輪大祭法要:

  • 法要名:水卯歳転法輪大祭法要
  • 日程:チベット暦第17ラプジュン水卯歳6月4日/2023年7月21日(金)
  • 拠所:デプン・ゴマン学堂集会殿ほか
  • ご祈願のお申込:2023年7月20日 24:00まで

関連行事:

  • ダライ・ラマ法王猊下による説法会『勝子行三十七頌』・観自在菩薩灌頂会
  • 日程:2023年7月21日(金)-23日(日)日本時間 11:30 – 13:00
  • 拠所:ラダック・レー(オンライン中継あり)詳しくはこちらをご覧ください
  • 施主:ラダック仏教徒協会・ラダック僧院協会
  • 観音菩薩の灌頂を授かりたい方は、21日-23日は精進潔斎をお勧めいたします。

ご祈願・ご供養の受付:

釈尊の四大節のうちの最も重要なサカダワ大祭の期間中に、清浄なる信心をもって各種の供養をなされんとされる皆様に、デプン・ゴマン学堂にて行われる一連の法要について、以下の通りのご祈願・ご供養を受付させていただきます。ご祈願・ご供養のお申込みは以下のカートにて受付させていただきます。(お申し込み期限:2023年7月20日 24:00まで)

ご祈願・ご供養→ ストアから申し込む

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