2022年11月24日から30日まで如意輪白多羅尊に基づくダライ・ラマ法王猊下の永住祈願法要が、ゲルク派三大総本山が共同で運営する神変祈願大祭基金と本山デプン・ゴマン学堂の発願にて、インド・ダラムサラの大乗法苑(テクチェン・チューリン)の時輪堂(カーラチャクラ堂)にて行われました。
神変祈願大祭基金は、ゲルク派の総本山ガンデン、デプン、セラ大僧院の各学堂が共同で運営する祈願大祭の実行組織であり、ジェ・ツォンカパがラサのジョカンで神変祈願大祭に開始して以来、現在でも、インドのチベット難民居留区のガンデン、デプン、セラ大僧院において、チベット暦の正月7日から十五日までの間、毎年、釈尊の舎衛城神変に因んだチベット仏教最大規模の法要を行なっている団体です。今回の法要は、この神変祈願大祭基金との共同での発願となり、11月24日から29日まで、その法要の序会を開催しました。
法要の序会には、金剛阿闍梨として、ガンデン座主第104世ジェツン・ロサン・テンジン猊下、チャンツェ法主ゴソク・リンポチェ猊下、シャルツェ法主ジェツン・ロサン・ドルジェ猊下の当代のゲルク派三父子を御迎えし、デプン・ゴマン学堂からは、デプン大僧院前座主ティスル・リンポチェ・ロサン・テンパ師、現ゴマン学堂長ジクメ・ギャツォ師、前管長ロサン・ゲルツェン師をはじめ、クンデリン・タツァク・ジェドゥン・リンポチェ、タクツェル・リンポチェ、ギュメー学堂前管長アラク・ヨンジン・リンポチェ、現ギュトゥー学堂管長ロサン・ケードゥプ師、をはじめとする高僧の方々をはじめとする化身ラマ諸師、仏典購読の講師陣などが参集しました。またデプン・ロセルリン学堂管長、ガンデン・シャルツェ学堂管長、ガンデン・チャンツェ学堂長、セラ・ジェ学堂管長、セラ・メー学堂管長をはじめとするゲルク派の各本山の管長・前管長猊下もお招きし、職衆の総数は270名(うち化身ラマなどを除く、ゴマン学堂からの一般の参加僧は125名)となりました。
2022年11月24日から毎朝午前6:30より11:00まで(ダライ・ラマ法王の法話会のある日は午後)時輪堂にて参集し、如意輪白多羅尊命寿成就法に基づいて、トルマ・命寿瓶・命寿錠などの成就を行い、如意輪白多羅尊の真言念誦や多羅二十一尊の讃、ダライ・ラマ法王化身譜請願文などを積集していきました。
また29日の序会最終日にはガンデン座主猊下が金剛阿闍梨としてご臨席のもと、翌日でダライ・ラマ法王に献上するための身口意の曼荼羅には、仏身の所依としては、125体の釈迦牟尼如来の仏像、ジェ・ツォンカパ父子像、仏語の所依としては、ジェ・ツォンカパ父子著作全集、クンケン・ジャムヤンシェーパ父子著作全集、チャンキャ・リンポチェの著作全集、仏意の所依としては菩提供養塔が準備され、それらの成就が行われました。
今回の法要には、デプン・ゴマン学堂の公式支部としては、アメリカ、日本、ロシア、台湾から40名ほどの有志が参列し、またデプン・ゴマン学堂とも縁の深いモンゴルからは150名の有志が参列しました。