本日3月10日はチベット民族蜂起記念日です。この「チベット民族蜂起記念日」とはどのようなものなのか、ということについて昨日急遽ダライ・ラマ法王日本代表部のツェワン・ギャルポ・アルヤ代表、早稲田大学の石濱裕美子教授、そしてゴペル・リンポチェの御三方にインタビューを行いました。
そのインタビューのなかで特にゴペル・リンポチェからは、いま私たちにできること、として、(1)朝晩『般若心経』を唱えること、(2)ターラー菩薩の真言を唱えること、(3)きちんと世界平和について本気でお祈りをし、そして歩いている時も、ご飯を食べている時も、仕事をしている時も、世界平和と人類を含めたすべての衆生がひとりとして取り残されることなく、幸せで、苦しみから逃れられるように、とお祈りすること、これを日本でご縁のあったお弟子のみなさまには伝えてほしい、とのメッセージを託していただきました。
御三方からの解説や現在のロシアのウクライナ侵攻などの問題、チベット問題の未来、私たち日本人がそのようななかでどうあるべきか、どうあってほしいのか、ということについてはこれから記事として公開していきたいと思います。まずはリンポチェからのみなさまへのメッセージの一部をお伝えしておきます。
いままでダライ・ラマ法王をはじめとする大変立派な方々から教えを受けてきた、みなさんはいまがその教えの実践の時です。チベットのお寺ではチベット暦正月八日(今年は3/10)から神変大祈願祭がはじまり、ほとんどの僧侶が一切衆生のために祈願を何時間もします。
ロシアとウクライナの問題、チベットと中国政府のとの問題、そういうことを私たちのような個人が大きく変えることはできません。あの人が悪い、この人が悪い、こうしたらいいなどと言っていまの状況が変わるのならば、そうすればいいでしょう。しかし私たちがそんなことを言ったり思っても現状改善に全く役にたちません。ロシアの人もウクライナの人も、中国人も、チベット人もすべての人類が、そしてすべての生きとし生けるものが、心安らかに暮らせるように、まずは私たち自身が真剣にそれを願わなくてはなりません。それができなければ、世界が平和になることなんてありません。
世界平和を本気で願って、自分たちと同じ人類が幸せでありますようにとお祈りすることは、別に仏壇の前で座禅を組んでやる必要なんて全くありません。歩きながら、ご飯を食べながら、仕事をしながらできるんです。世界にはこういう問題があるけど、みんなでその解決を願って、行動し、発言し、自分たちの周りの人たちにもまずは自分たちの思いを伝えていくこと、これ以外に世界平和を実現する方法なんてないんです。
間違ったことをしている人がいる場合には、自分が間違っていることをしてしまった時と同じようにそれを悔い改めるための機会が必要です。彼らを憎んだり、嫌悪感を抱いても、その問題の解決には全く役立ちません。まずは自分たちが心穏やかに、元気にのんびりすごしながら、さまざまな問題解決を願うこと、仏教を学ぶ人はこう心がけるべきなのです。憂鬱な気持ちになっても何の役にも立ちませんので、やめた方がいいんです。
今回のことで私もロシア人の学生たちのためにロシアに行く予定が当分延期になりました。日本に前のように行ってみなさんと一緒に仏教の勉強をするのも、もう少しかかるでしょう。でも私はいつもロシア人のご縁のあった人たち、日本でご縁のあった人たちのことを想っています。ですので、みなさんも、私たちがいままで学んできたことを、静かに実践してもらえたら嬉しく思います。みなさんおひとりおひとりのそうした思いが、世界平和や感染症の問題の終結に確実に役立つのです。
リンポチェからのメッセージの詳細はこれから記事としてまとますが、取り急ぎ要点のみみなさまにお伝えさせていただきたいと思います。
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