本山デプン・ゴマン学堂のあるモンドゴット・ドークリン難民キャンプでは新型コロナ・ウイルスへの感染者が拡大しています。
- PCR検査数:3500人以上
- 陽性者数:377名
- 回復者数:246名
- 死亡者数:5名
- 現在治療中:170名
- 推定総人口:16,000人
このたびゴマン学堂でも感染などの恐れのある500人以上の僧侶を対象に検査を行いましたが、幸い陽性者は9名しかおらず、特に症状はでておりませんが現在隔離療養中という結果となりました。(ゴぺル・リンポチェもアボさんも陰性であったとのことです)
引き続き厳重な管理体制とロックダウンが続きますが、チベット中央行政機構(亡命チベット政府)の医師の報告によりますと、他の難民居留区よりも陽性者数が多くでている原因としては、まずは他の地域に比べると近隣のインドの集落でもかなりの陽性者数がいること、僧院生活は集団生活であり、接触感染が起こりやすい状況にあること、食事の支給などについてもこれまでゾーニング などがきちんとできていない部分などがあったことが考えられるとのことです。
ただ大部分の陽性者はそれほど重篤化しておらず、またレムデシビルなどの新型感染症にある程度効果が望まれる医薬品や酸素ボンベなどの手配も万全の体制があり、もともとの既往症がある方の場合には問題がありますが、新型感染症自体よりも、この問題によって既往症のある人々の健康状態が悪化しないようにすることが、より重要な課題であるとのことです。
引き続きクラスターの発生予防・感染拡大防止のための取り組みが行われてまいりますが、僧侶のみなさんは元々部屋で仏典を暗記したり、観想をするなどしてじっとして暮らすことは普通の人よりも得意なので、大丈夫だいう声も多くあります。引き続き、日本からの支援も募集しておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。