2020.06.19

ゲンギャウ師は南インドの本山から無事にザンスカールに到着したとのことです

ゲンギャウ師とザンスカールの親戚たち(2009年の写真)

日本でも長く活躍されていたゲンギャウ師(ゲシェー・ロサン・イクニェン師)は、故郷のザンスカールのトンデ僧院の管長を勤められた後、近年は籠行の準備行などに励まれ、ザンスカールと南インドを往来されていましたが、12月にダライ・ラマ法王の法話会に参列されるために南インドに移動されて以降、今回の新型コロナウイルスの感染拡大防止のためにインドでは完全に都市封鎖の状態がつづてしばらく本山に居られました。

いまインドでは毎日10,000人を超える感染拡大が続いており、特に大都市や州を超える移動が大変困難な状況になっており、近日はラダックには中国人民解放軍が国境を越えて入ってこようとしたりして、数日前にも20人ものインドの軍人が殺されてしまうという非常事態が発生しています。

そのような不安が蔓延しているなか、インド政府では南インドの僧院で暮らしているラッダクの人たちに特別列車を運行させ、家族の下に帰還したい人たちのために手厚い支援をして、南インドからスリナガルまでの直通列車とその途中での宿泊の提供、スリナガルからラダックまでの特別バスなどを手配してくれたようです。ゲンギャウ師もザンスカールに住んでいる家族や弟子たちの強い要望もあり、先日ザンスカールに無事にお戻りになられたので日本のみなさまに「心配してくださり元気にやっており感謝申し上げます」との伝言を預かりましたので、ここにお知らせ申し上げます。

ゲンギャウ師のような古参の僧侶の場合には、地域の住民からも大変信奉があつく、日本にも長く住まれていたので、世界情勢にも通じて地域の人々にとっては、頼り甲斐のある僧侶であることは間違いありません。少なくとも冬が来るまではしばらくザンスカールに留まられるとのことです。

お弟子さんたちの情報によれば、ザンスカールからいま一触即発の状態にあるインド・中国国境まではかなり高い山を越えていかなければいけないくらい離れているし、ザンスカールはそもそも人がいないので、ウイルスに感染する心配もないので、きっとのんびりされていることでしょう、とのことです。

昨年末には、また日本に遊びに行こうかなとおっしゃっておられ、先日もおっしゃっておりましたが、今は日本とインドの往来も基本的にはできませんし、また別の機会となると思われます。またゲンギャウ師にもお会いできる日をみなさまどうぞ楽しみにしましょう。


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