2020.04.09

日本別院の休院について

法人事務局

私たちは2004年から昨年2019年まで、日本に正式なチベットの僧院の日本別院を運営する、ということを主たる事業として活動してまいりました。あの期間15年間の長きにわたり、日本に継続的に滞在して様々な活動をしていたのはロサン・プンツォ師(アボ)が日本に継続して滞在して下さっていたからに他なりません。

アボが龍蔵院にいるときは、毎朝はやくから広大な境内の掃除から、毎日の朝夕のお勤め、時々来られる参拝者の方々のご接待、インドから来られた先生の身の回りのお世話までほぼお一人でされていました。昨年諸般の事情により龍蔵院から退去しなければならなくなり、大本山大聖院の全面的な支援の下、日本別院事業は、真光院にて継続することとなりましたが、この15年間様々なことがあり、一度少し充分休みたいとのご意向をお持ちでした。

そこで昨年末のダライ・ラマ法王の伝授会ならびにゲルク派の宗祖ジェ・ツォンカパ大師の大遠忌のために帰国され、またパスポートの定期更新に半年くらいは必要であるので、それが終わったとも少しのんびりしたいということでしたので、長年のアボの功績も考え、しばらく長期休暇に入っていただくこととなっておりました。

そのようななか、3月からは今回の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、インド政府ならびにチベット亡命政権もほぼ最低限の事務手続きしか行っておりません。現在もデプン・ゴマン学堂では自坊からの外出は禁止され、僧院のなかであっても不要不急の外出は完全に禁止された状態にあります

また同時に我が国の水際対策のひとつとして入国制限がかかっており、現段階ではインドから日本へ移動することも途中で感染する危険性もあり、好ましいものとは思われません。たとえ移動できたとしても不特定多数の方が自由に参拝され、各種行事によって密集・密接することにより、感染症の拡大の可能性は高く、日本別院の本来果たすべき役割も果たせません

つきましては現況に鑑みて、日本別院に関しまして、しばらくの間は休院とさせていただきたく存じます。

現在の状態が収束に向かわなければ再開できませんし、東京のGOMANG HOUSEならびに真光院ではいつでも再開できる状態を保持してありますロサン・プンツォ師も現在はインドにおられますが、弊会法人の議決権を有する理事であることには変わりありません。今後どのようにするのか、いつどのような形で再開するか、ということにつきましても本山デプン・ゴマン学堂管長ならびに本山執行部との協議が必要となりますし、現在の封鎖状態もそのような協議をするにも時期尚早と思われます。

これまでの15年以上の活動のなか、ケンスル・リンポチェ、ゲンロサン、ゴペル・リンポチェをはじめとし、本山を代表するゲシェーの先生たちが多くの教えを残してくださり、それらの録音資料・映像資料も未編集・未翻訳のままになって多くあります。しばらくの間は当サイトを通じて、できるだけそれらをみなさまに提供しつつ、その収益によって本山をバックアップするという当サイトの役割はこれまで以上に重要かと思われます。

みなさまにはご心配をおかけしますが、どうぞあたたかいご理解をいただけますようお願い申し上げます。


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