ダラムサラにあるダライ・ラマ法王の宮殿にて、若い女性のグループ謁見に際してあるインド人女性が「ネガティブな感情をどうしたらいいのですか」という質問に法王は次のようにお答えになられました。以下内容を翻訳させて抱きます。
【質問】質問させていただきたいのですが、法王はもしネガティブな考えが頭に浮かんだときにはどうされていますか?ネガティブな感情をなくすために最も簡単な方法を教えてくださいませんか?
【ダライ・ラマ法王による回答】
ネガティブな考えというのは主にふたつのことに関係したものです。
一つ目には自己中心的な態度があります。「私」、「私」が、「私の」「私の」こういう考え方です。
もうひとつの要素は、私たちが事実が見た目通りのものだと受け入れていることにあります。空性や無我の教えによれば、見た目通りのものなど何も存在してはいません。
ネガティブな感情は物事の見た目に依存しているものですので、見た目通りのものなど何もないのだということに気づくといいのです。
何も見た目どおりのものはないという考え方で、同時に実践面では利他主義という、自己中心的な態度とは逆の態度をとるとよいのです。自己中心的な考え方がひとつであり、ものごとを見た目通りに執着してしまっていること、この二つがネガティブな破壊的な感情の基盤となるものなのです。