2016.09.07

夏のツォクラン

本山デプン大僧院では、現在夏安居の期間です。

本日チベット暦7月1日より15日までの15日間はデプン大集会殿(デプン・ツォクチェン)にいて、ゴマン学堂・ロセリン学堂の二学堂の僧侶たちが集結し、両学堂の代表者通しによる問答並びに、特別な問答が本日より10:30-13:30の3時間、3日間披露されています。

ゴマン学堂では、通常はクンケン・ジャムヤンシェーパの教科書に則って問答が行われ、ロセリン学堂ではパンチェン・ソナムタクパの教科書に則って問答が行われますが、このような合同で問答が合同で行われる時には、普段使っているこの二つの教科書にこう書いてあるかそうであると行った解釈を提示することはできません。問答をする者は、それぞれ自分の力でインドのナーランダー僧院の賢者たちのテキストとジェ・ツォンカパ父子のテキストに基づいて、教義に対する解釈を論理的に戦わせなければなりません。

このようなチベット仏教の問答の伝統は、本山デプン大僧院の1416年の創立以来続いている者であり、この伝統は決して形骸化するものではなく、いまも活きた伝統して継続している者です。

ツォクランは縁起が良いことからも、「発菩提心」のテーマからはじまり教義問答が開催されます。

སེམས་བསྐྱེད་པ་ནི་གཞན་དོན་ཕྱིར། །ཡང་དག་རྫོགས་པའི་བྱང་ཆུབ་འདོད། །
発心とは、利他のために正等覚を求めることである

『現観荘厳論』のこの発菩提心の定義にあるように、一切衆生を利益するために、一切相智の位(ブッダの位)を求めるというこの大乗の根本思想から議論が繰り広げられるのです。


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