私たちがダライ・ラマ法王を2006年に広島にお迎えすることになったのは、実は2003年の11月に決まったことです。私たちは広島でのすべての行事がはじまる前の日の2016年10月31日に広島空港にダライ・ラマ法王をお迎えに行きました。
3年も前からすべての準備を行っていたゴマン学堂の僧侶たち、何日も前から泊りがけてきてくださったボランティアのみなさま。すべての人たちがダライ・ラマ法王が広島空港に降り立ったその瞬間に顔には笑顔が満ち、安堵の笑いが絶えることはありませんでした。
観音菩薩を出迎える
=
舞い降りた雪獅子の王
いよいよはじまる夢の日々
写真・映像 麻生祥代
1972年、広島に生まれる。京都女子大学短期大学部文科国語専攻、立命館大学文学部哲学科哲学専攻を卒業。日本文学と西洋哲学を学ぶ。1997年よりオーストラリアとインドネシアにて、アジアの自然美や風俗習慣、ヒューマニズムをテーマに現地撮影取材を行う。帰国後、1999年より写真家 村上宏治氏を師として仰ぎ、2002年より村上宏治氏に同行してダライ・ラマ法王およびチベット密教文化について取材を開始する。2004年、浄土寺蔵『源氏物語絵扇面散屏風』デジタル・アーカイブス事業に着手する。 2006年、スノーボード選手・竹内智香(オリンピック日本代表)の取材を開始。『日本の美術』(至文堂)、週刊『日本の町並み No. 30尾道』(学研)、雑誌『エプタ』など多くの雑誌に写真を提供する。現在は日本の美術・仏教・文化財を内面から描写することをテーマに活動し、コラム連載なども行なっている。また尾道大学芸術文化学部の講師も務めている。