サカダワの朔日に示寂されたゲン・ロサンを偲び初七日の廻向供養をダライ・ラマ法王のご承諾の下、大阪で行われました文殊菩薩の許可灌頂の加行の際に、行わせて頂きました。
ダライ・ラマ法王からはその数日前
私も突然の訃報を聞いて大変がっかりした。病状を心配し、都度クンデリン・リンポチェ(ゲンロサンが育てていた大ラマ)にも色々指示をしたんだがね。驚くべきほどペチャのよく出来たゲシェーだったし、私もザンスカール出身の僧侶から最初のガンデンティパ(ガンデン寺座主)が出ることを強く願ったものだ。しかし亡くなったものは仕方ない。みなさん後に続くものはその教えに基づいて善業をしっかりと積まれるといいでしょう。
とのお言葉をいただき、師の廻向供養を申し出た所、快諾して頂けることとなりました。
ゲンロサンの初七日に当たる5月13日は文殊菩薩の許可灌頂にあたり、法王猊下が伝授の前行として文殊菩薩に生起され、すべての供物と道場を加持成就されながら、以前サカダワ大祭にゲン・ロサンが私たちに教えてくださった『普賢行願讃』も読誦されました。
職衆には、ダライ・ラマ法王の弟でゲンロサンの出身のザンスカールの僧院の座主を務められているガリー・リンポチェ、デプン・ロセルリン学堂のケンスル・リンポチェ、ゴンサ・リンポチェ、モンゴル・ウランバートルのガンダン僧院の僧院長、テロー・リンポチェをはじめ、デプンから来られたゲシェーたちをはじめ、真言宗御室派大本山大聖院の吉田大祐師をはじめ、期せずしてご縁のあった僧衆のみなさまに参列して頂き、師の法恩を偲び、弟子の私どもは追善廻向の供養をさせていただくことができました。
同時にこのたびの許可灌頂のすべての供物を奉納させていただくことを通じて、法話会・灌頂会に中国、チベット、台湾、モンゴル、シンガポール、ベトナム、オーストラリアなどから参集した篤信の法友のみなさまに文殊菩薩そのものとして生起されていたダライ・ラマ法王の無量の加持されたお下がりの品を配布させて頂くことが可能となりました。このたびの私どもの師の訃報に際し、御浄志を賜りましたすべての方に感謝申し上げます。
次回は十四日法要として5月20日(金)19:00より、ゲン・ロサンに来日の際にのんびり御滞在して頂きました日本別院にて法要を行います。